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パラグアイの首都アスンシオン市からの発信です!!

政治・経済

パラグアイの政治-03・2003年大統領選挙・ニカノル・ドゥアルテ大統領就任・訪日

クーデター騒ぎ、副大統領の暗殺、大統領の亡命、正副大統領で違う政党となる捻じれ現象など波乱に富んだ政治情勢で国民は2003年大統領選挙にはしっかりとした、まともなリーダーに就任して欲しいと願っていました。大統領に当選したのはニカノル・ドゥアルテ氏でなんとか5年の任期を全うしました。訪日も果たしています。

大統領選挙に向けて (2002年06月18日)

大統領選挙は来年なのですが、既に熱い戦いはスタートしているようです。赤党党首で次の大統領に近いと言われているニカノル・ドゥアルテ・フルート党首の事務所が既に開設されていました。場所はアスンシオン市のメインストリートであるマリスカル・ロペス通りの中国大使館(台湾政府)の隣、赤で「大統領・ニカノル」という幟を立て、大きな写真が入り口に掲げてありました。変則的な政府で無政府?状態と言われているパラグアイ、次の大統領には大きな期待?と多くの仕事が残されています。

ジョジット副大統領、大統領選挙出馬の為、辞任 (2002年10月16日)

青党、選挙で選ばれたジョジット・フランコ副大統領は来年4月に予定されている大統領選挙に出馬する為に副大統領を辞任しました。これにより副大統領は空席となりましたが、次の大統領選挙まで残り半年となり、規定により新たな副大統領選挙は行われず、議会で過半数を獲得したものが就任することになります。現在の議会の定数は124で64が必要数となります。もしいずれの候補も過半数に満たない場合は空席のままになります。

ABCによりますと「ジョジットは去り、カレが大統領に準備をしている」とあります。これはどのような事かと言いますと、現在のゴンサレス・マキ大統領は正副大統領が不在となった為、上院議長から大統領に就任したのですが、不祥事が続き、現在は完全に指導力を失い、四面楚歌の状態で、与党からも距離を置かれています。それでも辞任に追い込まれないのは、もし辞任すると選挙で選ばれた野党青党のジョジット副大統領が大統領に就任してしまうからで、その為に与党・赤党もしぶしぶ今まで付き合ったのです。

ここで副大統領が辞任し、議会で副大統領が選ばれないという場合にその上で大統領が辞任した場合には憲法の規定により再び上院議長が大統領に就任する事になるのです。現在の上院議長であるカレことカラベルナ氏が大統領に就任する事になります。大統領が辞任しても反対党に政権が行かないことがはっきりすれば、ゴンサーレス・マキを大統領に置いておく必要は無いとしてカレが大統領になる可能性が出て来たという訳です。

赤党・ニカノル候補が勝利か (2002年12月23日)

22日(日)に赤党党内候補の選挙が実施された。大きな混乱も無く実施され、投票率は50%を若干割ったもよう。公式な発表はまだありませんが、出口調査の結果によりますとニカノル候補が投票数の約45%程度を獲得し、ドミンゲス候補が40%程度と約5%の差を付けて勝利したようです。やはりオリンピアの敗戦が響いたようですね。これで来年4月27日に実施が予定されている大統領選挙はニカノル氏に加えて青党から選出された前副大統領のジョジット氏の二人を中心に独立系ファドゥル候補と争われる事になる見通しです。

三つ巴のまま終盤戦へ (2003年 3月31日)

大統領選挙が迫っていますが、三つ巴のまま終盤戦に入っています。この中で青党の候補者である前副大統領・ジョジット・フランコが週末コンセプシオンで銃弾を浴びる騒ぎがありました。右足を負傷し、病院に担ぎ込まれる騒ぎとなりましたが、今後の選挙活動には特に支障は無いようです。

周囲の人達に選挙の予想を聞きますと「自分が投票するするのはファドゥール候補」「当選するのはニカノル候補」という声が圧倒的でした。要は赤党は選挙に強く、公務員を中心とする組織票、地方そして貧困層に着実に浸透しており、選挙には勝つと思うが、このままでは変わらないので、新しい考え方を持つ候補を応援したいという事のようです。アスンシオンを中心とする都市部、知識層、若い人にファドゥル候補は着実に勢力を伸ばしており、かなりの接戦になると予想している人も居ます。ニカノル候補が勝利するとは思うがもしかしたら・・というのが大体皆さんの予想のようです。

(有力3候補)
ニカノル候補(与党・赤党)
ジョジット候補(野党・青党)
ファドゥル候補(独立系・パトリア・ケリーダ)

(ファドゥル候補の宣伝シール)

ファドゥル候補は48歳、金融会社経営等を行って来た企業家。今まで政治的な活動の実績は無く、手腕は全くの未知数。素人に政治を任せる事に不安視する声もある、また金融業等の経歴から単に金儲けの手段としているだけだという見方もあるようです。反対に今までの利権とは無関係であり、既成政党とは異なり思い切った政策を取れると期待する人も多い。また市民運動的な支持が集まっており、取り巻きにはかなり良い人材が集まっているという話もある。

ニカノル氏(与党・赤党)優勢 (2003年 4月10日)

投票まで半月となり、ニカノル陣営の選挙運動が突出して目立っており、優勢が伝えられています。比較的公平な世論調査で定評のあるABCコロール氏によりますとニカノル候補36%、ファドゥル候補26%、ジョジット候補20%となっています。アスンシオンだけを見ますとファドゥル候補が優勢で、当方の周囲ではほとんど90%以上がファドゥル候補を支持しているように見えます。ニカノル候補、ファドゥル候補は支持を伸ばしているのに対してジョジット候補は次第に支持率を落としています。

ニカノル候補は終盤になり、50年与党の強みを最大限に使い、公務員に対して給与のアップと民営化をしない事を約束し、国が非効率のままでも何でも良いと、とにかく票になる公務員等の組織票を動かし圧倒的な物量で優位な戦いをしています。アスンシオン市内ではどこを見てもニカノル候補の顔だらけになっています。ポスターだけでは無く壁、広告塔、バス停等考えられるスペースを埋め尽くしています。公務員、貧困層、地方(田舎)を相手に組織的に戦い手堅く票をまとめています。

これに対してジョジット候補は青党内部では人気が高いのですが、副大統領としての評価は低く、拒否反応も強く、アスンシオンでは10%の支持しかありません。コンセプシオン等北部の地盤では強さを発揮しているようです。最新の世論調査では20%を切っています。そしてアスンシオンでは反与党の支持の多くはファドゥル候補に流れているようです。アスンシオンを始め都市部では政治意識は高いが従来の政党支持では無いといういわゆる無党派層が増えており、その流れを受けてファドゥル候補は確固とした基盤は無くても勝手連的な市民勢力でここまで支持を増やして来ました。インテリ層、中流以上の層、企業家、若者層、都市部では強い支持を得ています。

選挙の焦点は最後の場面で2・3位連合が成立するかどうかの1点にかかって来ました。対立候補で票が割れますと与党候補のニカノル氏の優勢は動かないと思われますが、2・3位連合が成立すると状況は一変します。ABCコロール紙の世論調査の結果では2・3位連合でジョジット候補の場合ではニカノル氏には勝てないが、ファドゥル候補を統一候補にすれば勝てるという結果が出ています。これに対して青党側は新聞広告で10年前の93年の大統領選挙の例を取り上げ、その時も今回と同様に3人が立候補し、世論調査では独立系のカバジェロ候補がトップで、続いて与党赤党・ワスモシ候補、青党のライノ候補は3位でした。結果はワスモシ候補が当選、次点はライノ候補でカバジェロ候補を上回った事を挙げ、実際には自分達の方がファドゥル候補より得票を得られると主張しています。両者は今のところ譲る気配は無く2・3位連合の可能性は小さいと考えられています。

アスンシオンでは多くの人が「変えたい、またこれから5年間も同じだと思うとぞっとする、汚職に官営事業の非効率、今のまま後5年間では国の経済が持たない・・」うんざりした表情で語る人が多く、危機感を強めています。ただ田舎は全く状況が違うようです。日々の生活にも困窮している人が多く、「難しいお題目等たくさん、今日何をしてくれるかだ。」と考えている人が多いようです。米国式の民主主義、国民誰でも一人に一票、数が勝負の選挙、発展途上国でも同じルールで良いのか?とふと思う事もあります。


(写真:ABC紙・世論調査)

残り僅か2週間余り、各候補は最後の票固めに奔走しています。今まで盛り上がらなかった選挙戦もイラク戦争に目途がつき、連日テレビ・ラジオ新聞等のマスコミでも中心的に取り上げられており、国民の目もこちらに向き一気に盛り上がりを見せています。オビエドとニカノルが基本的に合意したとか、青党の中にもとにかくコロラドには勝たせたくないのでジョジットの戦線離脱しここはファドゥルに勝たせようとの意見もあるようです。土壇場でのドラマがあるのか、それとも従来通りのまま何も変わらない結果に終わるのか、注目しております。

大統領選挙いよいよ終盤(2003年 4月23日)

27日の投票日まで残り一週間となりました。終盤戦になりますます赤党の攻勢はすさまじく、至る場所で赤党そしてニカノル候補の顔で満ち溢れる感じになっています。この日はアスンシオンのセントロで最後の赤党決起集会が行われ、近郊からもバスで支持者が集まり賑わっていました。テレビ討論会でも相手と少なくとも互角には渡り合ったという評価もあり、大方の見方もニカノル候補の勝利は間違い無いという感じになっています。二位争いのファドゥル候補そしてジョジット候補も共に譲る気配は無く赤党の勢いを止めるのはなかなか難しいように思います。

CELSO RIOS 22 DE ABRIL DE 2003


(写真:赤党の決起集会:ABC紙)

ニカノル氏時期大統領に(2003年 4月28日)

27日に投票が行われ、組織力に勝る与党・赤党候補のニカノル氏が順当に勝利をおさめました。赤党の長期政権はこれで更に5年間続くことになりました。国会議員の選挙の方は赤党と青党の二大政党から多党化の傾向がはっきりして来ました。ファドゥル氏が率いる愛国戦線が上下両院を併せますと10議席以上を獲得、オビエド氏を中心とするウナセも10%以上の得票を得て躍進しました。

(写真:当選が決まり支持者に応えるニカノル次期大統領:ABC紙)

与党デュアルテ氏が当選 パラグアイ大統領選(朝日)

南米パラグアイで27日、ゴンサレス大統領の任期満了に伴う大統領選挙があり、与党コロラド党のニカノル・デュアルテ氏(46)が当選し、同氏は勝利宣言した。54年から政権を握っている同党が、圧倒的な資金力と組織力で票を固め、他の候
補を寄せつけなかった。8月に就任し任期は5年。 選挙管理当局によると、デュアルテ氏が38%の支持を集め、2位以下の候補を15ポイント以上引き離した。同氏は勝利宣言で、「国際社会に認知される国づくりを目指したい」と話した。 野党は候補者の絞り込みがうまくいかず、真正急進自由党からフランコ氏、企業経営者を支持基盤にした「愛国運動」からファデュール氏らが立候補し票が割れた。デュアルテ氏は、欧州連合や東南アジアとの関係を強化して、大豆や牛肉などの輸出振興を目指すとともに、ブラジル、アルゼンチンなどとつくる関税同盟の南部共同市場(メルコスル)強化を進めるなど、現政権の路線を踏襲していくと見られる。 ただマイナス成長に陥っている経済や失業率の上昇、汚職の広がり、貧富の差の拡大など、同国を取り巻く状況は依然厳しい。クーデターや要人暗殺が90年代まで繰り返された歴史をもち、最近でも現政権の経済政策を批判して大規模デモが発生、非常事態宣言が出されるなど、国民の不満はたまっている。

パラグアイ大統領選で与党候補が勝利宣言(読売)

南米パラグアイで27日、ルイス・ゴンサレス大統領の任期満了に伴う大統領選が行われた。即日開票の結果、与党・国民共和協会(コロラド党)のニカノール・ドゥアルテ党首(46)が、4割近い票を獲得、当選を決めた。 ドゥアルテ氏は同夜、勝利を宣言した。ドゥアルテ氏は8月に就任する。任期は5年。これにより、半世紀以上に及ぶ、南米で最長のコロラド党政権が継続することになった。 中央選管の中間集計(開票率83%)によると、候補者9人のうち、ドゥアルテ氏は38%、真正急進自由党のフリオセサル・フランコ党首(52)が23%、政治組織・愛国運動のペドロ・ファドゥル代表(49)が22%の順。 

パラグアイ次期大統領会見「テロ支援勢力と戦う用意」(読売)

パラグアイ大統領選で当選した与党・コロラド党のニカノール・ドゥアルテ党首(46)は26日、首都アスンシオンの自宅で、本紙との会見に応じ、同国東部に、国際テロリスト、ウサマ・ビンラーディンに資金協力する勢力が存在すると指摘されている点について、「真相は不明だが、隣国と協力して違法行為と戦う用意がある」と述べた。 同国東部は、レバノンなどからの移民によって、アラブ人居住者が約2万人に上っており、米CNNテレビは昨年11月、ビンラーディンが率いるテロ組織「アル・カーイダ」の関係者が、同地域で対米テロのための会合を開いたと伝えていた。 また、同国では、財政赤字が拡大し、政治不信から反政府暴動も頻発している。ドゥアルテ氏は、その点に触れ、「脱税の慣行が原因だ」と指摘、経済再生のために、世界でワースト3と言われる汚職の撲滅が必要との考えを示した。 一方、米国が2005年までの創設を目指す米州自由貿易圏(FTAA)については、「時間が短すぎる」とした上で、「北米が市場を開放しない限り、南米も(市場を)開放しない」と明言した。米国が農業保護政策を撤廃しない限り、期限内のFTAA発足は難しいとの見方を示したもので、ブラジルやアルゼンチンなど、FTAAに距離を置く南米諸国首脳の見解を追認する形となった。 

◆14歳で“政界入り”◆ ◇ニカノール・ドゥアルテ氏(Nicanor DUARTE、46歳)◇ サッカーの解説者としておなじみの顔が、国政の表舞台に立つ。自宅前で支持者を前に勝利宣言した若き指導者は、涙声で「古い政治を終わらせる」と語り、公約の政治改革に決意を新たにした。 1956年10月、同国中東部コロネルオビエドの中流階級の家庭に生まれた。首都アスンシオンのカトリック大法学部を卒業し、弁護士のかたわら、地元有力紙で約10年間、コラムニストも務めた。 「政界入り」は14歳。父親の影響でコロラド党に入党した時だ。実力者に気に入られて、党内基盤を築き、90年代のワスモシ政権下などで教育文化相を2度務めた。政界を半世紀以上も支配してきた同党への批判が高まる中、一昨年には党首まで上り詰めた。 選挙戦では、公金流用などの疑惑が相次いだゴンサレス大統領(コロラド党)を批判、党内の守旧勢力を敵に回し、有権者に清新なイメージを訴えた。就任後は、公約の金権政治の一掃や雇用の拡大に乗り出すが、ユーモアを交えながらも時に強硬な弁舌を操り、大衆迎合的との悪評もある。 愛読書には社会問題に関するものが多い。マリアグロリア夫人との間に4男1女。

パラグアイ:与党の弁護士が大統領に当選(毎日)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴う南米パラグアイの大統領選は27日、投開票を行い、50年代から同国の政権を握る与党コロラド党の弁護士、ニカノル・ドゥアルテ候補(46)が当選を決めた。中央選管の集計(開票率83%)によると、ドゥアルテ氏の得票率は37.6%で、連立与党の真正急進自由党の党首、セサル候補や銀行家のファルド候補を大きく引き離した。ドゥアルテ氏は同夜、勝利を宣言した。新大統領は8月15日に就任する予定で、任期は5年。同国では、97年の大統領選で出馬を阻まれ逮捕され99年に亡命したオビエド元陸軍司令官に絡んだ政治暴力がいまも散発しており、昨年7月には暴動鎮圧のため非常事態宣言が発令された。失業、汚職追放に加え、政争の解決が新大統領の大きな課題となる。

ドゥアルテ氏が当選 パラグアイ大統領選(共同)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選挙の投票が27日行われ、即日開票の結果、同日夜(日本時間28日午前)、与党コロラド党のニカノル・ドゥアルテ元教育相(46)が当選を決めた。ドゥアルテ氏は同夜、勝利を宣言した。新大統領は8月15日就任予定で任期は5年。低迷経済の中、ゴンサレス大統領に代わり、前倒し就任を求める声もある。1947年から続くコロラド党の長期政権は約60年に及ぶことになる。選管集計(開票率83%)によると、ドゥアルテ氏は得票率38%で、野党真正急進自由党のフリオ・フランコ前副大統領(51)の23%、愛国運動を率いる実業家ペドロ・ファドル氏(49)の22%を大きく引き離した。

与党のドゥアルテ元教育相が当確=長期政権継続へ-パラグアイ大統領選(時事)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選挙の投票が27日行われた。中央選挙管理当局の同日夜の途中集計(開票率83%)で、与党のコロラド党党首のニカノル・ドゥアルテ元教育相(46)が37%余りの得票率で、当選を確実とした。ドゥアルテ氏は「国への信頼を回復し、国際社会から尊敬される大統領になる」と勝利宣言を行った。 

与党のドゥアルテ氏が当選 パラグアイ大統領選(産経)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選挙の投票が27日行われ、即日開票の結果、同日夜(日本時間28日午前)、与党コロラド党のニカノル・ドゥアルテ元教育相(46)が当選を決めた。ドゥアルテ氏は同夜、勝利を宣言した。新大統領は8月15日就任予定で任期は5年。低迷経済の中、ゴンサレス大統領に代わり、前倒し就任を求める声もある。
1947年から続くコロラド党の長期政権は約60年に及ぶことになる。選管集計(開票率92%)によると、ドゥアルテ氏は得票率約37%で、野党真正急進自由党のフリオ・フランコ前副大統領(51)の約24%、愛国運動を率いる実業家ペドロ・ファドル氏(49)の約22%を大きく引き離した。選挙戦で野党陣営は政治腐敗の是正や国営企業民営化による経済活性化など共通する政策を掲げたが、候補を一本化できなかった。ドゥアルテ氏は不況というマイナス材料があったが、野党の足並みの乱れに助けられた。国営企業の民営化には慎重な姿勢をとり、公務員などの支持を固めた

パラグアイ大統領選、与党ドゥアルテ氏が当選確実(日経)

ゴンサレス大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選挙が27日行われ、即日開票の結果、与党コロラド党党首のニカノル・ドゥアルテ元教育相(46)の当選が確実になった。8月15日に就任し、任期は5年。新政権は低迷する経済の立て直しや政治腐敗の是正など、多くの課題を抱えての船出となる。開票率82.9%の段階でドゥアルテ氏は37.6%を得票。野党候補の真正急進自由党フリオ・フランコ前副大統領(51)は23.4%、愛国運動の実業家ペドロ・ファドル氏(49)は22.4%と差が開いた。ドゥアルテ氏は1947年以来50年以上も政権与党を続けるコロラド党の組織力を背景に幅広い支持を獲得。同日夜、「私だけでなくこの国のすべての人々の夢がかなった」と勝利宣言した。同国では1999年のアルガニャ副大統領暗殺事件の直後、クバス大統領が国外亡命。憲法の規定で上院議長から大統領に就任したゴンサレス氏も汚職疑惑で弾劾の危機に直面するなど政治混乱が続いていた。

新政権発足へ (2003年 8月14日)

オビエド氏が与党赤党候補に名乗りを上げて以来、副大統領暗殺事件など、政治的に緊迫した場面を数回迎え、政争に明け暮れ、政治は混乱し、最終的には「たなぼた式」で大統領になったゴンサーレス・マキ大統領と選挙で選ばれた野党・ジョジット副大統領という変則的な政治体制となり、無能であっても大統領を辞めさすと野党に政権が移ってしまうとあって赤党は何も出来ず、対する青党も具体的な政策を何も示す事が出来ず政府はほとんど機能不全に陥っていました。

今回ようやく選挙で選出された若い大統領が就任するとあって国民、そして周辺諸国も大きな期待を寄せているように見えます。混乱の発端となったオビエド氏の支持母体は与党とは別れて別の政党を創設し、また大統領候補として善戦したファドゥル候補の支持母体も新たに政党として活動します。与党・赤党は政権政党としての信任を得ましたが与党の支持は過半数にはほど遠く、以前ほどは強力ではなく強権的な政治を行えるような状況ではありません。常に野党そして国民の厳しい批判の目に常にさらされることになります。赤党・青党の二大政党時代から多党化時代を迎え、従来のような傲慢で無責任な政治を行う事は許されない状況であり、赤党そして新大統領も現在の置かれている状況を十分に理解していると思います。今度の政権で信を失った場合には次回の大統領選挙での敗北は間違いないでしょうし、赤党は存亡の危機に立たされる事になるでしょう。

この数年、南米では大衆、特に貧困層、労働者を代表する形でチャベス・ベネズエラ大統領、トレド・ペルー大統領、ルーラ・ブラジル大統領等が誕生しました。これらの国では大衆迎合型の政策で経済は混乱しています。ニカノル新大統領は与党の候補であり、これらの政権とは一線を画すと思います。またパラグアイでは文民大統領が選挙で選ばれるようになって以来、ワスモシ大統領、クバース大統領、そしてゴンサーレス・マキ大統領と3人の大統領が誕生していますが、大統領退任後は司法の裁きを受け、国民から厳しい視線を浴びています。(今回ゴンサーレス・マキ大統領は資金疑惑があり、外国への出国が禁止される旨、新聞に出ています。)ニカノル大統領は40代の半ばであり、5年間の任期を全うし大統領を退任した後にも長い時間が残されています。前任者達の退任後の様子を十分承知していることは間違い無く、言行には十分注意し、律した生活を送ると想像しています。

ニカノル氏は与党・赤党の人であり、農民、公務員などの保守的な層を基盤にして選出されています。民営化や公務員の効率化には手を付けるのは難しい面もあるでしょう。一方では政権党の一員としてその中枢に居た関係上、経済界との太いパイプがあるでしょうし、経済を握っている企業家達の重要性も熟知しており、彼らの意向を政策に盛り込んで行く事も間違いないでしょう。ドラスティックな改革は難しいでしょうが、分かり易い実利のある手堅い政策を打ち出して来ると予想しています。

各国の要人が次々にアスンシオン入りしています。ブラジル、アルゼンチン、ベネズエラの元首などの顔が見える中、最も注目されているのがフィデル・カストロ氏です。パラグアイは冷戦の時代は反共国として有名で、共産主義はご法度でした。それが現在は大統領の就任式にカストロ氏が出席するまでに変化したという訳です。

オビエド将軍が政権に色気を出して以来、色々な出来事がありましたが、選挙で選ばれた大統領が就任することで一応の決着をみます。パラグアイが汚職からある程度決別し、まともな国になることを国民だけではなく、周辺諸国も期待しているように思います。なお、日本からは政府を代表し河本英典参議院議員が特派大使として就任式に出席されます。

パラグアイ共和国大統領就任式典への特派大使の派遣について(外務省・プレス・リリース)

わが国政府は、8月15日(金)にパラグアイ共和国の首都アスンシオンにおいて行われる予定のオスカル・ニカノル・ドゥアルテ・フルートス大統領の就任式典に、河本英典(かわもと・えいすけ)参議院議員を特派大使として派遣することとした。 わが国とパラグアイ共和国は、要人往来、経済交流、文化交流、技術協力、移住等を通じ、伝統的に友好関係を維持してきており、今後とも友好協力関係を更に増進するため、今回の式典に特派大使を派遣することとしたものである。 (参考)パラグアイ共和国では、去る4月27日(日)に実施された大統領選挙の結果、最多得票数を得たドゥアルテ候補が選挙規程に従い次期大統領に当選した。 

月曜日のABCコロール紙に新大統領に期待していることは?というアンケートがあり、

雇用の創造 50.6%、
汚職の根絶 14.0%、
経済政策 10.0% 
治安改善 6.7%、
貧困根絶 5.5% 

となっており、雇用の創造に期待が込められている事が分かります。

またアスンシオン市民を対象としたアンケートで新大統領に対して 

非常に良い:7.3%、
良い 51.2% 
良くも悪くも無い 29.3% 
悪い 6.1% 
非常に悪い 1.2% 
その他 4.9% 

(写真:ニカノル新大統領とフィデル・カストロ氏:ABCコロ-ル紙)

ドゥアルテ大統領が就任パラグアイ(共同通信) 【リオデジャネイロ15日共同】
南米パラグアイのニカノル・ドゥアルテ新大統領が15日、就任した。ドゥアルテ大統領は就任演説で、近年のパラグアイはエリート層が世襲的に支配してきたと指摘。「飢餓と不平等を一掃し、希望を取り戻そう」と呼び掛けた。任期は5年。1947年から続く自らの所属政党コロラド党の長期政権による腐敗体質の一掃と、低迷する経済の立て直しを目指す。就任式にはブラジルのルラ大統領、キューバのカストロ国家評議会議長らが出席した。パラグアイでは、ゴンサレス前大統領が、1600万ドル(約19億円)に及ぶ中央銀行からの国外不正送金事件に関与したとの疑惑がくすぶっており、裁判所が退任後の出国禁止を命じている。

パラグアイ、公金流用疑惑で退任する大統領の出国禁止(読売)

パラグアイからの報道によると、同国の司法当局は14日、15日に退任するルイス・ゴンサレス大統領の出国を禁止することを決めた。約1600万ドルの公金流用疑惑で、大統領の拘束を目指している検察当局の要請を受けた措置。 ゴンサレス大統領には公金流用のほか、盗難車保有や大統領府機密費流用などの疑惑が浮上、国会は今年2月、大統領に対する弾劾決議案の表決を行ったが、否決された経緯がある。

新政権発足(2003年 8月16日)
15日、新政権が誕生しました。今後5年間政権を担って行く事になります。新大統領は就任演説の中で4つの公約を掲げ、すなわち「信用の回復」「新経済モデルの構築」「汚職・腐敗との戦い」「貧困の根絶」。厳しい財政状況の中の発足で状況は決して楽ではありませんが、若い意欲的な新大統領への期待は大きいようです。


(写真:就任したニカノル・ドゥアルテ新大統領:ABCコロール紙)

ドゥアルテ新大統領が就任=パラグアイ(時事通信)
【サンパウロ15日時事】南米パラグアイのニカノル・ドゥアルテ・フルトス新大統領(46)が15日、就任した。任期は5年間。同国では1997年のアルガニャ副大統領暗殺事件以降、不安定な政情が続いており、政治の安定化と経済の復興が新政権の課題となる。 

オビエド元将軍帰国(2004年 6月30日)
オビエド元将軍は予告通りタム便でフォスから帰国しました。何万人かがオビエドの帰国を歓迎に出迎え騒乱状態になるなどという予想?もあったようですがテレビでは田舎から出て来た支持者の人達が空港付近で数百人居ただけであったようです。空港から直接軍のヘリで空港から直接連行されて行きました。

帰国の元司令官逮捕=副大統領暗殺を主導か-パラグアイ【サンパウロ29日時事】
副大統領殺害などの疑いを掛けられ、ブラジルに亡命していたパラグアイのリノ・オビエド元陸軍司令官(59)が29日、5年ぶりに帰国し、首都アスンシオンの空港で当局に逮捕された。同元司令官はかつての大統領候補で、人気政治家の一人。1996年のクーデター未遂事件で有罪判決を受け、98年に禁固10年の刑で収監されたが、翌年出国、ブラジルへ渡った。99年のアルガニャ副大統領暗殺を主導したとして告発されている。

写真:帰国したオビエド元将軍:ABCコロール紙)

アルフレッド・ストロエスネル元大統領、死去(2006年 8月17日)
1989年まで35年間独裁政権を敷いたストロエスネル元大統領が亡命先のブラジルで亡くなりました。15日の段階で新聞は「死去寸前」のような記事を掲載していましたが、実際には15日に逝去されていたという見方もありますが、8月15日はパラグアイの祝日であり、この日を避けて翌日16日に亡くなった事にしたのだろうというものです。

絶大なる権力で35年間もの長期政権を保ちましたが、1989年に軍部によるクーデターでブラジルに亡命し、当初はある程度の影響力がありましたが最近は余り話題になっていませんでした。亡くなって多少は話題になると思っていましたが亡命から17年の歳月が経過し、若い世代はストロエスネル時代を知らないこともあり、意外な程市民は関心を持っておらず過去の人物の死去という印象です。新聞も余り大きくは取り上げず、「独裁者の死」という感じでようやく過去の忌まわしいお荷物を下ろす事が出来たというような論調でした。

パラグアイの元独裁将軍、亡命先ブラジルで死去 93歳(CNN)
ブラジリア──南米パラグアイで35年間にわたり独裁軍事政権を敷いたアルフレッド・ストロエスネル元将軍が16日、亡命先ブラジルの首都ブラジリアで死去した。93歳。死因は、ヘルニアの手術後に併発した肺炎による心不全だった。孫のアルフレッド・ドミンゲス・ストロエスネル氏によると、元将軍は家族に囲まれて亡くなったという。死後のことについては、何の希望も聞いていなかったが、家族は元将軍を、生地のパラグアイ南部エンカルナシオンに埋葬したいと考えているという。元将軍は、1912年11月3日、ドイツ人移民の父とパラグアイ人母の間に生まれた。17歳で陸軍に入隊し、2年後には大尉に昇進。1932年にボリビアとのチャコ戦争に従軍した。48年に、南米で最年少の将軍になり、54年にクーデターで政権を掌握。その後、89年まで35年間、大統領として政権を握った。反共産主義のストロエスネル大統領は、親米政権だったが、元ナチス親衛隊のヨーゼフ・メンゲレなどをかくまったほか、宗教弾圧や大量虐殺などを指揮したとして、国際的な批判を浴びた。その一方で、国内の近代化を推し進め、各種のインフラを整備。世界最大級の水力発電所を建設し、電力を隣国に売却することで利益を得るなど、経済の安定化に寄与した。1989年、ロドリゲス将軍がクーデター後の選挙で大統領に就任し、失脚。ブラジルへ亡命後はひっそりと暮らし、近所の人も滅多に姿を見ることはなかった。 

(写真:生前のストロエスネル氏)

パラグアイの大統領としては実に11年ぶりの訪日が実現しました。駐日大使は日系の田岡功大使が務めており、日本とパラグアイとの間の友好親善を深めるには絶好の機会であったと思います。

大統領訪日ミッション・主なスケジュール

10月26日 国際協力銀行にて南米インフラ統合のセミナー
10月28日 在パラグアイ商工会議所主催「パラグアイ・ビジネスセミナー」の実施(ジェトロ)
       ドゥアルテ大統領到着(関西空港)
10月29日 小泉首相との首脳会談(京都迎賓館)
11月 1日 大統領主催歓迎レセプション(全日空ホテル・赤坂)
11月 2日 天皇陛下を訪問 記者会見、帰国

インフラ統合セミナー(2005年10月26日・国際協力銀行)

インフラ統合に関しては南米12ヶ国が参加し、道路・通信などの分野でのインフラ統合が計画されており、南米全体の活性化に寄与するものと注目されている。今回のセミナーでは主にパラグアイに関するセクターが取り上げられた。

最初に駐日パラグアイ大使、田岡功大使が基調講演を行い、その後農牧大臣、担当技官により具体的な進捗状況が説明された。日本での講演であり、太平洋への出口の確保に関しては詳細に説明がなされた。

南米12カ国、鉄道・通信網などインフラ共同整備(日本経済)
ブラジル、アルゼンチンなど南米12カ国は共同で太平洋と大西洋を結ぶ道路や鉄道、大陸全体をカバーする情報通信網や電力網などのインフラ整備に乗り出す。南米経済圏の実質的な統合を促す計画で総事業費は約374億ドル(約4兆3000億円)。資源や食料の供給源として注目を集める南米が市場としての魅力を高める契機になるとして、各国は技術や資金面での日本の協力を期待している。12カ国は計画調整組織として南米インフラ統合計画(IIRSA、イルサ)を結成し、335件のインフラ整備事業を選定した。今月末には議長国パラグアイの首都アスンシオンで閣僚級会議を開き、道路拡張など即効性が見込める31件(総事業費約58億ドル)を先行事業に指定、2010年までの完成を目指す。

在パラグアイ日本商工会議所主催「ビジネスセミナー」

在パラグアイ日本商工会議所は日本貿易振興機構(ジェトロ)、日本・東京商工会議所、米州開発銀行駐日事務所と共催で赤坂・アーク森ビル内にあるジェトロにてビジネスセミナーを開催した。150人近いビジネスマンが参加し熱気に溢れるものとなった。パラグアイ側はベラ商工大臣が挨拶を行い、商工会メンバーが交代で具体的にパラグアイへのビジネス、投資の優位性を説明した。詳細に関しては以下のページを参照下さい。

在パラグアイ日本商工会議所・パラグアイ・ビジネスセミナーのページ

政治経済の安定で、投資・輸出の拡大に期待 (パラグアイ)(11月 1日・ジェトロニュース)
在パラグアイ日本商工会議所メンバーは10月28日、東京で「パラグアイ・ビジネス・セミナー」を開催した。経済は安定成長路線を歩み始め、ビジネス環境の整備も進んでいる。マテ茶、マンジォカ、ステビアなどの対日輸出有望農産品もあり、パラグアイへの注目が高まっている。

小泉首相との首脳会議

10月29日に京都迎賓館にてデゥアルテ大統領と小泉首相との首脳会談が開催されました。京都迎賓館が完成後初めて首脳会談に使用されることでも関心を集めました。

京都迎賓館で初の首脳会談 首相、パラグアイ大統領と(10月29日・朝日)
小泉首相は29日、京都市上京区の京都御苑内にある京都迎賓館で、パラグアイのドゥアルテ大統領と会談した。国内2カ所目の迎賓施設として4月に完成した京都迎賓館が首脳会談で使われるのは初めて。「夕映えの間」と名付けられた和風の会議室を利用した。京都迎賓館は11月中旬の日米首脳会談でも使う予定だ。両首脳は2国間の貿易・投資の拡大に取り組むことで合意。06年の日本人パラグアイ移住70周年をきっかけに、友好関係をさらに強めることで一致した。小泉首相は、パラグアイのイグアス水力発電所建設計画に円借款を行う考えを示した。日本外務省によれば、当初は31日に東京で開く予定だったが、首相官邸が週末開催を指示した。31日予定の内閣改造の影響とみられる。

安保理拡大へ協力で一致 日パラグアイ首脳会談(10月29日・河北新報)
小泉純一郎首相は29日夜、パラグアイのドゥアルテ大統領と京都市の京都迎賓館で会談し、国連安全保障理事会の拡大に向け協力していくことで一致した。 大統領は日本の経済支援などに対する「感謝の気持ちの表れだ」として、常任理事国入りを支持する考えを表明。首相は大統領が進める民主化の努力を評価し、経済協力などの支援を続ける方針を伝えた。 会談では、パラグアイに移住した日系一世が駐日大使になるなど日系人の活躍も話題となり、両首脳は両国関係を発展させていくことを確認した。今年4月に完成した京都迎賓館での首脳会談は初めて。首相は会談で「日本風の迎賓館での首脳会談を楽しみにしていた」と述べた。

京都迎賓館で初の首脳外交首相、パラグアイ大統領と(10月29日・京都新聞)
小泉純一郎首相は29日、京都市上京区の京都迎賓館でパラグアイのドゥアルテ大統領と会談し、国連安全保障理事会改革に向けた協力を確認した。京都迎賓館での首脳会談は、今年4月の開館以来初めてで、本格的な首脳外交の舞台として第一歩を踏み出した。会談の冒頭、小泉首相は「この迎賓館を首脳会談に使うのは初めて。楽しみにしていた」と述べた。大統領は日本の安保理常任理事国入りを支持する考えをあらためて表明した。小泉首相は感謝の意を示すとともに、経済協力などの支援を続ける方針を伝えた。大統領は京都迎賓館について、「大変美しい建物で、雰囲気が印象的だった」と語った。京都迎賓館ではこれまで、アジア欧州会議(ASEM)の外相会議などが開かれている。11月16日の小泉首相とブッシュ大統領の日米首脳会談も同迎賓館で行う方向で最終調整している。また、2008年の主要国首脳会議(サミット)誘致を進めている京都府、京都市、京都商工会議所は、サミットで京都迎賓館を歓迎レセプションや夕食会、記念撮影などに活用することを政府に提案している。

首相、パラグアイに214億円の円借款供与を表明 (10月29日・読売新聞)
小泉首相は29日、ドゥアルテ・パラグアイ大統領と京都市の京都迎賓館で会談し、パラグアイの「イグアス水力発電所建設計画」に対する円借款として約214億円を供与することを表明した。大統領は謝意を述べた上で、「首相の政治や改革のリーダーシップに敬服する。私も変革の大統領になりたい」と語った。両首脳は、来年が日本人のパラグアイ移住70周年にあたることから、両国の友好協力を一層強化していくことを確認した。その一環として、パラグアイの若手政治指導者を日本に招くなど、議会・議員交流を活発化させることで一致した。今年4月に開館した京都迎賓館での首脳会談は、今回が初めて。11月16日にはブッシュ米大統領との日米首脳会談も行われる。

京都迎賓館で日パラグアイ首脳会談(10月29日・TBS)
小泉総理は、京都迎賓館でパラグアイの大統領との首脳会談を行いました。京都迎賓館で首脳会談が行なわれるのは初めてです。南米のパラグアイは、日系人がおよそ7000人いることや、1970年代から日本が援助に力を入れてきたことから、日本に対し良いイメージを持っている国とされています。会談の中でも、小泉総理が、ドゥアルテ・パラグアイ大統領を「世界でもっとも親日的な国の大統領」と呼び、「二国間に問題となる懸案はない」と述べるなど、両国の友好関係を確認した場となりました。今回の首脳会談は当初、31日に東京で行われる予定でしたが、当日に内閣改造が行われることから、総理の意向で、日程を前倒ししたうえ、場所も京都に変更しての開催となりました。

日本・パラグアイ首脳会談(首相官邸)
平成17年10月29日、小泉総理は京都迎賓館で、パラグアイ共和国のドゥアルテ大統領と首脳会談を行いました。 京都迎賓館にて初めて行われた首脳会談で、小泉総理は「京都迎賓館に来るのは4月の開館式以来2度目で、ここで初めて首脳会談を行なうことを非常に楽しみにしていました。」と述べました。会談では、国連安保理改革や経済・技術協力、移住者・日系人など幅広い分野について話し合いが行なわれました。小泉総理は、「日本とパラグアイの二国の関係では問題となるような懸案は全くありません。友好的に進んでいて協力の話ばかりでこんなにうれしいことはありません。国連で日本を支持して頂き感謝しています。」と述べ、ドゥアルテ大統領からは、「国連で日本を支持出来ることを非常に光栄に思います。これはパラグアイから日本への感謝の気持ちの表れです。」と述べました。更に小泉総理からイグアス発電所建設計画に対する円借款供与を表明し、それに対してドゥアルテ大統領から謝意が表明されました。更にドゥアルテ大統領から小泉総理の政治的、改革のリーダーに敬服している、選挙に対する大勝利に対する祝意を表し、小泉総理よりドゥアルテ大統領が推進している独裁政権からの脱却を目指した国内改革努力に対して敬意を表しています、と述べました。

大統領主催歓迎レセプション(11月 1日・全日空ホテル)

大統領歓迎レセプションが東京赤坂にある全日空ホテルで盛大に開催されました。演奏を行なったのはルシア塩満さんとそのお弟子さん達でパラグアイ音楽を演奏し雰囲気を盛り上げていました。

(写真:演奏はルシア塩満さんとお弟子さんたち)

メルコスール観光局のパラグアイ除幕式が行なわれました。大統領とメルコスール4ヶ国の駐日大使が一緒に除幕しました。

(写真:メルコスール観光局除幕式)

その他

大統領は訪日中は精力的に活動していました。またパラグアイから同行した企業家などにも配慮を示していました。

(写真:訪日同行企業家メンバーとの懇談会)

米州自由貿易地域には不参加・パラグアイ大統領(11月 3日・日経)
来日中のパラグアイのドゥアルテ大統領は2日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見し、米国が主導する米州自由貿易地域(FTAA)について「米国が保護主義を撤廃しない限り構想には参加しない」と否定的な姿勢を明確にした。同国は南米で唯一、台湾と外交関係を持つが貿易額では中国が上回った。これについて同大統領は「台湾とは深い交友がある」としながらも、「国際経済のグローバル化が進んでいる」として中国との経済関係を強めていく考えを示した。 

パラグアイ大統領「米州自由貿易地域」は実現困難(11月 2日・毎日)
来日していた南米パラグアイのドゥアルテ大統領は2日、東京都千代田区の日本記者クラブで記者会見し、交渉が頓挫している米州自由貿易地域(FTAA)について、「米国が保護主義姿勢を続ける限り、パラグアイもアルゼンチンもブラジルも前向きではない」と述べ、現状では実現は困難との見方を示した。



ドゥアルテ・パラグアイ共和国大統領訪日に際する日本・パラグアイ共同新聞発表(2005年10月29日・京都にて)

ニカノル・ドゥアルテ・フルートス・パラグアイ共和国大統領は、夫人、ハイレベルの代表団とともに、2005年10月28日より日本国を公式訪問した。 

< 二国間関係 >
(総論)
小泉純一郎日本国総理大臣とニカノル・ドゥアルテ・フルートス・パラグアイ共和国大統領との首脳会談において、両首脳は、両国間の伝統的な友好協力関係が、政治、経済、経済協力、文化の各分野において、順調に進展していることに満足の意を示した。日本国総理大臣は、昨年9月に中南米を訪問した際に発表した、日・中南米間の「協力」及び「交流」を柱とする「日・中南米 新パートナーシップ構想」に則り、日・パラグアイ関係を一層強化する意向を表明し、パラグアイ共和国大統領はこれを歓迎した。 
日本国総理大臣は、パラグアイ共和国大統領の指導力の下、同国政府が、民主主義の強化、汚職撲滅及び財政・司法制度の改善等の諸改革を力強く推進し、併せ同国経済を安定に導く等の成果を挙げていることを高く評価した。また、パラグアイ共和国政府による一層の改革努力に対し期待を表明するとともに、改革努力を引続き支援していく旨述べた。これに対しパラグアイ共和国大統領は、諸改革の現状と見通しにつき説明するとともに、日本政府の支援に対し謝意を表明した。 

(政治対話)
両首脳は、両国間における近年の要人往来の活性化に言及しつつ、継続的な政治対話が両国関係の包括的な発展のために果たす役割の重要性を確認した。この観点から、日本国総理大臣は、両国の国民を代表する議会・議員間の交流を促進したい意向を表明し、本年パラグアイ共和国上下両院において日本国との友好議員連盟が発足したことを歓迎するとともに、政治対話の強化、及びパラグアイ共和国大統領の推進する民主化・改革支援の観点より、パラグアイ若手政治指導者グループの招聘を表明し、パラグアイ共和国大統領はこれを歓迎した。 

(経済)
両首脳は、二国間の経済関係の緊密化のために経済分野における協力が果たす役割の重要性について認識を共有し、二国間貿易・投資の拡大に向け、今後とも官民双方で取り組んでいくことで一致した。日本国総理大臣は、貿易拡大・投資誘致に向けたパラグアイ官民による努力を評価するとともに、日本企業による対パラグアイ投資拡大のためには、適切な投資環境の整備が肝要である旨強調した。 

また、日本国総理大臣は、パラグアイ共和国大統領の訪日に先立ち、10月28日にパラグアイ日本商工会議所他の主催により東京において「パラグアイ・ビジネスセミナー」が実施されたことを高く評価した。さらに、日本国がJETROを通じ行ってきた、パラグアイ輸出産業育成のための本邦における各種見本市への出展支援等の側面支援事業を今後も継続する意向を表明し、パラグアイ共和国大統領はこれを歓迎した。 

(経済・技術協力)
日本国総理大臣は、日本国が、パラグアイ共和国の貧困削減及び持続的発展に向けた努力を支援すべく積極的に同国に対する経済協力を行ってきたことに言及し、パラグアイ共和国大統領はこれに対し感謝の意を表明した。また、日本国総理大臣は、両国間の政府開発援助(ODA)政策協議において確認された「農業」、「保健・医療」、「人的資源開発」、「環境」の4重点分野に即し、引続きパラグアイ共和国政府の努力を支援していく意向を表明した。 

日本国総理大臣は、最近承認された一般プロジェクト無償資金協力「パラグアイ職業訓練教育施設拡充計画」に言及し、同計画の実施が、パラグアイ共和国における人的資源開発及び生産性の向上、また両国間友好関係の一層の強化に資することを期待した。パラグアイ共和国大統領は、11月の「アスンシオン大学病院移転・整備計画」の基本設計調査団派遣を歓迎し、1977年より実施されている日本国の無償資金協力がパラグアイ共和国の発展に多大な貢献をしていることを表明した。また、パラグアイ共和国の経済・社会状況の向上のため、地域住民の多様なニーズに対応する援助である草の根無償資金協力の更なる拡大が効果的であるとの認識で一致した。 

また、日本国総理大臣は、パラグアイ共和国政府が重視する経済基盤整備への支援として、安定的な電力供給に資する「イグアス水力発電所建設計画」に対する円借款を実施する用意がある旨述べるとともに、現在パラグアイ共和国内において実施されている円借款既往案件、「アスンシオン送配電網整備計画」、「全国道路整備計画(II)」及び「農業部門強化計画(II)」の順調な進捗に向けた努力を同国大統領に対し要請した。
 パラグアイ共和国大統領は、持続的な経済成長と生活環境改善に資する同発電所建設計画への日本国政府による協力に謝意を表明した。また、パラグアイ共和国政府として、同計画及び円借款既往案件を迅速且つ円滑に実施し、経済基盤整備を通じた持続的な経済成長に向けて一層努力することを約束する旨回答した。 

パラグアイ共和国大統領は、一般文化無償資金協力案件「国家観光庁音響・照明・視聴覚機材整備計画」を実施するとの日本の決定を歓迎し、両首脳は、右が両国間文化交流の更なる深化、及びパラグアイ共和国における観光分野の充実に寄与することへの期待を表明した。また、同国大統領よりは日本国政府が実施している文化無償協力に謝意を表明するとともに、右協力が同国の文化振興に非常に有益であることを強調しつつ、かかる協力の継続を希望する旨述べた。 

両首脳は、両国間の技術協力を引続き積極的に行っていく必要性につき一致した。また、日本国総理大臣は、広域の開発課題に資するとの観点から、輸出品の包装技術や検査技術の向上、観光振興に係る技術協力をメルコスールを対象に推進していることを紹介し、パラグアイ共和国大統領はこれを歓迎した。 

(移住者・日系人)
両首脳は、パラグアイに渡った日本人移住者及び日系人が、パラグアイ共和国の発展と進歩に大きく貢献していることを高く評価した。 

日本国総理大臣は、これら移住者・日系人がこれまでにパラグアイ共和国の官民により温かく迎えられ同国社会に受け入れられてきたことに謝意を表明するとともに、パラグアイ共和国大統領に対し引続きこれらの者に対する温かな支援を要請した。

パラグアイ共和国大統領は、これら移住者・日系人はパラグアイ国民の評価・敬意の対象となっているとして、パラグアイ社会への貢献に満足と感謝の意を示しつつ、引続き同国政府として支援を行っていきたい旨述べた。 

両首脳は、明2006年に日本人のパラグアイ移住が70周年の佳節を迎えることを歓迎し、今後とも日本人移住者・日系人が日・パラグアイ間の重要な架け橋として両国友好関係に寄与することを期待した。 

(文化・人的交流)
両首脳は、両国民の信頼と相互理解の促進のため、文化・人的交流の重要性につき認識を共有した。

両首脳は、「日本文化月間」等の文化交流事業や、留学生交流、国際協力機構(JICA)、国際交流基金等の各種スキームを通じた両国間の広範な人的交流が未来の両国関係の土台を築くものであるものとして歓迎するとともに、かかる交流を維持、発展させていくべきとの認識で一致した。 

< 国際的な諸問題 >
(国際場裡における協力)
両首脳は、21世紀の国際社会の平和と安全、繁栄を脅かす諸問題の効果的な解決のため、国際社会が協調することの重要性を強調するとともに、両国が国際場裡における対話と協力を強化する意図を確認した。 
両首脳は、国連の実効性及び信頼性を強化するため、安保理改革を含む国連システムの包括的な改革を推進する意思を共有し、その必要性を強調した。安保理に関し、両首脳は、常任・非常任議席双方の拡大の必要性を確認した。パラグアイ共和国大統領は、日本国の安保理常任理事国入りに対し改めて支持を表明し、日本国総理大臣は、右支持を感謝するとともに、パラグアイ共和国がG4枠組み決議案の共同提案国に名を連ねたことに謝意を表明した。また、両首脳は、今次国連総会会期中の出来る限り早期の安保理改革の実現のために、今後引続き両国間で協力していくことで一致した。 

両首脳は、本年2月の京都議定書発効を歓迎しつつ、環境問題に協力して取り組むとの決意を再確認した。右に関連し、両首脳は、京都議定書中に規定されたクリーン開発メカニズム(CDM)に関し、国際協力銀行とパラグアイ環境庁が締結を検討している業務協力協定に言及し、CDMに係る両国の協力が一層進むことを期待した。

また、両首脳は、「人間の安全保障」の理念を推進すること、及び、国際社会が一致して核不拡散条約(NPT)を礎とする国際的な軍縮・不拡散体制の強化に取り組むことが必要であるとの認識で一致した。特に、本年9月21日-23日に開催された「包括的核実験禁止条約」発効会議における両国の右発効に向けた努力を強調した。

さらに、両首脳は、多角的貿易体制の強化のために、WTOドーハ開発アジェンダ(DDA)が重要であることを認識し、本年12月の香港閣僚会議に向け、両国政府が一層努力していくことを確認した。 

(地域統合)
両首脳は、現在米州で展開されている地域統合の活発な動きに関して意見交換を行った。その際、パラグアイ共和国大統領は、本年6月にパラグアイで開催された第28回南米南部共同市場(メルコスール)首脳会議において、統合強化に向けた明確な政治意志が確認された点につき特に言及した。日本国総理大臣は、右会合における構造的格差是正の推進、競争力強化、社会的連携の促進、特に小規模経済を利しメルコスールの機構強化につながるメルコスール構造的格差是正基金(FOCEM)の設立に注目している旨表明した。 

(FEALAC)
両首脳は、地域間協力を一層緊密化するために、東アジア・ラテンアメリカ協力フォーラム(FEALAC)の果たす役割について認識が一致した。日本国総理大臣は、日本がFEALACにおいて主導的な役割を果たしていくため、アジア側副調整国に就任したと述べ、パラグアイ共和国大統領はこれを歓迎するとともに、同フォーラムを通じて東アジアと一層の協力を進めたいとの意向を表明した。 

< 結び >
両首脳は、2006年の日本人パラグアイ移住70周年を一つの契機として、両国間の友好協力関係を一層強化していく意思を改めて確認した。会談の終わりに、パラグアイ共和国大統領は、今般の公式訪問に際しての日本国政府・国民による厚遇について感謝の意を表した。 


 

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