パラグアイ鉄道は カルロス・アントニオ・ロペス大統領鉄道と呼ばれており . 南米最古の蒸気機関車。 日本はまだ江戸時代、1861年首都アスンシオン-パラグアリ間72kmで運行開始(日本は1872年に開業)。 1870年頃には国内総延長613kmまで延び、ポサーダス(アルゼンチン)-ブルノスアイレスまでつながる国際列車が走っていたそうです。
現在でも正式には廃止にはなっていないようですがかなりの間運休が続いています。保線が出来ずに走行が不安定になり事故が起きた事でストップしてしまいました。何時か復活して欲しいものです。ここでは一度観光用列車として復活した時のレポートを掲載します。2004年のものです。
ルケまで開通 (2004年10月03日)
実際に汽車に乗りルケ往復してみました。汽車は2両の客車を牽きルケまでの間約8キロの距離を往路約30分、復路約40分で往復します。ルケ駅で45分程度停止してまたアスンシオンの動植物公園駅まで戻ります。乗るまでは待ち時間も長く退屈なのではないと思っていましたが、実際に乗ってみますと観光客を楽しませる色々な工夫があり、楽しく過ごす事が出来ました。最後にはよりよいサービスを行う為と全乗客にアンケートを取っていました。移動の為の汽車から観光の汽車へ、ディズニーに在る汽車のような印象です。原則は往復で、多くの乗客は自動車で駅まで来て駐車していました。
(土日のみの運行) アスンシオン(動植物公園駅) - ルケ 約 8キロ
アスンシオン 発 15:00 ルケ 着 15:30
ルケ 発 16:20 アスンシオン着 17:00
料金 大人子供共(5歳以上) 一律往復 20,000 グアラニ (約 400円)
定員 2両 180人
あくまで観光用の鉄道ですので遊園地の汽車に乗るようなイメージで良いでしょう。駅の敷地は広く自動車を駐車出来るスペースが十分にあります。チケットは往復が原則で発車30分くらい前には購入しましょう。日によっては定員に達して販売を打ち切る事もあるそうです。また、購入する際に名前を登録する必要があります。(パスポートなどを提示する必要はありません)また客は子供を連れた家族連れをイメージしているようですので、ビールなどの販売はありませんので飲む方は用意して行きましょう。
(写真:薪をくべて出発に備える蒸気機関車-01)
(写真:出発に備える蒸気機関車-02)
汽車がゆっくりと走り始めますと紙袋に入った「おやつ」(エンパナーダ等)と清涼飲料水のサービスがあります。これを食べながらゆっくりと動く車窓を見ていますと間も無くピエロ並びに音楽家が乗り込んで来ます。面白いやり取りをし、素敵な音楽を聞かせてくれます。速度は人間が走る程度、丁度ディズニーランドを周回する鉄道のような感じです。
(写真:配るおやつを用意)
(写真:ピエロと音楽家)
車掌に扮装したもう一人のピエロが出て来て掛け合いのコントを見せてくれます。
(写真:車掌に扮装したピエロ)
そして鉄琴を持った女性のピエロが登場しコントは最高潮、乗客の注目を浴びます。子供達は大喜びです。
(写真:社内の様子)
しばらくしますと公園の横や道路を横切り進みます。長い間列車が通行する事無く、また現在でも土日のみの運行ですので踏切には遮断機がありません。危ないのではないかと見ていますと消防車が併走して通行する自動車を停めていました。
(写真:ルケ付近を走る蒸気機関車)
(写真:公園の横を走る)
現在は道路用の橋となっている場所です。下は市内から空港に向かう道ですね。
(写真:道路の上を横切る)
(写真:ルケ駅)
ルケ駅の敷地は広く放置された客車が打ち捨てられていました。
(
(写真:ルケ駅構内)
ルケ駅に着きますと出発までの約30分間駅前の広場で大道芸を見せてくれます。手品等もあり、乗客達は喜んでこのショーを観ていました。ルケの駅前広場はステージに変身。
(写真:ルケ駅前)
(写真:ルケ駅前で大道芸)
(写真:大道芸)
(写真:ポップコーン売り)
ルケ駅でその先はどのようになっているのか見ますと線路は続いています。鉄道会社の話によりますと明日4日にルケとその隣のアレグアの間の線路の復旧工事が終了し開通式典が行なわれるとの事でした。ただ今後どのような運行にするのかはまだ未定なのだそうです。線路をみますとかなり歪んでおり、これでは速度を出せない事がよく分かります。
(写真:先に伸びる線路)
ルケ駅からの帰り、準備を終えた汽車が人気のピエロの乗務員が汽車の前に乗って入線して来ます。
(写真:入線する汽車:ルケ駅)
ルケ駅で時間になりますと再び切符をチェックして乗客を乗せます。
(写真:ルケ駅で乗車する乗客)
(写真:出発する汽車を見送る市民:ルケ駅)
アスンシオン動物公園駅に到着しますと帰る前に子供達がもう一両の汽車に実際に触れ記念撮影を行なっていました。
(写真:汽車に乗り記念撮影をする)
子供達には非常に評判が良いようで皆大喜びでした。
(写真:駅と汽車)