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パラグアイの首都アスンシオン市からの発信です!!

エッセイ・コラム・独り言

横断幕「停止、か、衝突」

年々アスンシオン市の交通渋滞はひどくなり街は自動車で一杯、朝夕の通勤時には幹線道路はひどい混雑となります。また、最近市内の住宅地の道路がどんどんと舗装されて来ており、幹線道路からこのような道を利用する人が増えて来ています。

ただ、多くの交差点では信号機が無く、どちらかが優先とされ、優先道路に交差する道路には「止まれ」の標識が設置されています。ただ標識は小さく見難い場合が多いので見落とす可能性もあると思います。本日、何時も通る道路を走っていると或る交差点で横断幕が両側に掛かっていました。住宅街に横断幕というのは珍しいので何かスローガンが書かれているのかと見ますと「停止、か、衝突」と書かれていました。停止は標識の図柄で描かれていました。よほど事故が多発しているのでしょう。



近くに二人のおじさんがダベッていましたので尋ねてみますと(アスンシオンの街にはこのように何をしているのかよく分からないおじさんが多数います)「ここでは事故が多発しているんだ」とのこと、どのくらい?と尋ねると「16件の事故が起きた」えっ、何時から?と聞き返しますと「昨年の暮れから半年足らずで」との返答でした。誰が横断幕を掛けたのか尋ねると斜め向かいの家を指し「あそこのオヤジだ」との事でした。何でもつい最近も事故があり、角の壁に穴が開いたままになっているとの事で見ますと確かに大きな穴が開いていました。交通ルールを守らない、そもそもルールを知らない、自分勝手な運転をする、運転技術が未熟なパラグアイ、運転する際には十分注意して下さい。



後日、横断幕「停止、か、衝突」を改めて見に行きました。ここに交差する道路が一方通行ですが優先で、自動車が来る方にだけ同じような横断幕があり、そこには「減速、危険な交差点」と書かれていました。そして前回両側にあった横断幕「停止、か、衝突」は片方が無くなっていました。また壊れた壁は綺麗に補修され、穴は無くなっていました。

前回おじさん二人が居た場所には今度はおじさんとおばさんが居ました。横断幕が片方無くなっているね、と問い掛けると「昨日、大型のトラックが横断幕を引っ掛けて無くなったんだ」とのこと、よく見ると反対側も今にも取れそうになっています。止まれの標識が見え難いのでこれではまた事故が増えるのでは?と尋ねると「その通り、昨晩も大きな音がして事故があったようだ、ほら、その辺りにプラスティックが散乱しているだろ」とのこと、確かに交差点付近に散乱していました。本当に頻繁に衝突、要するに交通事故が起きているようです。

おじさんたちはここで何をしているのか尋ねると「ここは学校さ、私達は学校で働く用務員で、もう30年も働いているんだ」とのこと、確かに付近の高級住宅とはアンバランスな公立学校(中高)があり、そこはその一番角に当たる場所でした。中を覗くと丸テーブルと果物等があり、ここで休息を取るようになっていましした。学校にはどのくらいの生徒がいるのか訊きますと「全部で350人くらいかな、昔は500人くらい居たんだが多くの人が家屋を売って出て行き、また余裕のある人は私立に行かせるようになり減ったんだ」とのこと、学校は朝7時過ぎから12時過ぎまでの午前グループと昼過ぎから午後6時までの午後グループの二部制になっているのだそうです。

横断幕が無くなると確かに「止まれ」の標識はありますが、非常に見づらく、交差点がある事自体分かり難いので今後も事故が多発する可能性が高いと思います。この横断幕のアイデアは非常に良いので組織的に市内各所に取り付けるようにすれば交通事故も減らせるのではないかと思います。

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